コラム

オフィスビルも快適性重視の時代へ。投資家も注目する「ESG不動産」とは。                            

オフィスビルも快適性重視の時代へ。投資家も注目する「ESG不動産」とは。

ESGとは

今回は、近年注目を集める「ESG不動産」についての話ですが、

まずは「ESG」という言葉の説明からはじめましょう。

少しずつ浸透してきている言葉なので、知っているという人も多いかもしれませんが、

聞いたことがないという人もまだまだいますよね。

 

ESGというのは「環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)」という

3つの言葉の頭文字をとった言葉です。

つまりESGを重視するということは、簡単に言えば社会的・環境的な配慮をするということになります。

 

このESGという言葉は主に投資や経営を語る場で使われることが多い言葉です。

この3つを重視している企業こそが持続的な成長ができる企業であり、

成長できる・投資価値のある企業だというように、投資基準の1つとして扱われます。

ESGを投資の価値基準にすることは「ESG投資」と呼ばれて世界中で広がっているのです。

 

オフィスビル含む不動産にもESGが浸透

あらゆる分野においてこのESGを重視する傾向は強くなってきていますが、

オフィスビルを含む不動産に関しても、このESGへの取り組みは重視されています。

実際に、大手不動産会社のホームページを見てみれば、

ESGに関する指針などがきちんと盛りこまれていますから、

確認してみるのもいいでしょう。

 

ESG不動産におけるESGとは、例えばエネルギー削減やごみの削減といった環境配慮はもちろん、

より健康的な職場環境づくりなど、

その建物で働く人たちの心身の快適性に配慮することなども含まれています。

これは社会的な活動であると同時に、テナントの満足度を高めることにも寄与するものですから、

当然テナントが物件を選ぶ際の基準にもなります。

 

また、こうしたESG不動産におけるESGの取り組みの実現のためには、ビルオーナー側だけでなく、

テナント側の努力や働きかけも重要となってきます。

そのため、ESGに取り組むオフィスビルではテナントとビル、

テナント同士などの交流が活発化することなども期待できます。

こうした、新しいオフィスビルの在り方を創造できるという点でもESG不動産は注目を集めているのです。

 

投資家もESG不動産へ注目

日本はESG投資に関して欧米などに比べると後進ではありますが、

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が2017年からESG連動型の日本株運用を始めるなど、

日本でも近年ESG投資の機運が高まってきています。

 

そんな中、投資の代表格の一つである不動産投資の場面でも、

そうしたESGへの取り組み具合が重要な投資基準として扱われているのは自然なことと言えます。

日本の建築技術は優れている上、現在日本の不動産業界は活況なので、

優れたESG不動産の創出が可能ですし、その価値を認める投資家も多くいるはずなのです。

 

日本政府としてもESG不動産への投資を推進する姿勢を見せており、

「ESG不動産投資のあり方検討会(※1)」が設置されています。

まさに昨年、2019年の2月に初会合が開催されました。

現在まで4回の検討会が開催され、中間とりまとめも公表されています。

この会議では、これから中長期的なESG投資を推進していくために必要なことはなんなのか、

どのような情報開示が必要となっていくのかなどが話し合われており、

国が指針を示すことによるさらなるESG不動産投資の促進が見込まれます。

(※1「国土交通省ホームページ」https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000198.html

 

国土交通省の調査(※2)によれば、

ESGに配慮する不動産について「不動産価値が高まる」と考えている投資家は

現在の時点で約8割にも上るという結果も出ていて、投資家もESGに強い関心を持っていることがうかがえます。

また、同調査では、

ESG不動産であればそうでない場合よりも賃料が挙がっても許容できるという回答も全体で約8割を占めるなど、

不動産自体の価値の上昇を多くの人が認めているということがわかります。
(※2「国土交通省ホームページ」https://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo04_hh_000159.html

 

近年は環境配慮の重要性が社会的に浸透し、働き方改革の機運が盛り上がっています。

社会や環境、そして入居者の快適性にも配慮したESG不動産が

成長性・持続性が高いと判断されることは当然の流れと言えます。

また、ESGを基準に投資するということは社会貢献の一環ととらえることもできるため、

投資家が投資を通じて社会貢献に参画できるという一面も見逃せません。

 

ESG配慮型オフィスビルの未来

国際的な流れを見ても、国内的な流れを見ても、

ESGという基準がこれからの投資の価値基準として大きな意味を持つことは間違いありません。

さらに、ESG不動産はビルオーナー、テナント入居者、投資家と、

不動産にかかわるすべての人にとってメリットのある取り組みとなります。

そうした中で、ESG不動産がこれからも増え続けていくことは当然の流れでしょう。

 

今は日本ではまだESG不動産というと先進的なイメージがありますが、

近い将来ESG不動産が当然となることも想像に難くありません。

社会貢献により、オフィスビルや不動産が社会的により身近なものになったり、

関心を集めるようになるということにもつながります。

 

ESG不動産がオフィスビルや不動産業界全体のこれからに関して大きな可能性を秘めること、

わかってもらえたかと思います。

みなさんも是非一度、ESGという視点からオフィスビルや不動産をとらえてみてはいかがでしょうか。

 

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